『優駿』6月号、本日5/25(月)に発売になってます。ダービー特集です。

しかし、まさかダービーが本当に戦時中以来の無観客開催になるとは。2月だったか3月だったか、優駿編集部に寄ったときに、このままコロナ禍が広がっていけば、もしかしたらそんなこともあるかもよ、なんて冗談めかして言ってたのが本当になっちゃった。

この号では、「名馬の一生」ディープインパクトの第3回目に全力投球。っていうか、毎回、毎文字、全力投球。これで本当にディープの一生が終わるまでもつのかと自分で心配になるほど全力投球。江川のように肩に鍼を打ってでも(古い)投げ続けるしかないんだけどね。この仕事は、いろんな意味で自分にとって集大成的なものになると思う。

ダービーといえば。最近、ついにサッカーのブンデスリーガが無観客で再開された。いちばん最初のゲームとなったドルトムントとシャルケのルール・ダービーを見ながらつくづく思ったのは、ライブで行われている公式戦というのは、やっぱり他の何にも代えがたいものなんだな、ということ。そうだ、スポーツ観戦って、こういう感じの気持ちになるものだったんだ、と。

ゲームの内容自体は、それほどコクのあるものというわけじゃなかった。どちらも準備期間は短く、戦術的にはシンプルで、だから球際を含めた個の力がそのまま出ちゃう感じ。試合の流れみたいなものも、単調だった。

でも、それがトレーニングマッチでもない、過去のゲームの録画でもない、いま、何かと戦っている人間のナマの姿なんだということ自体に、なにか言いようのない感じがあった。スポーツ選手は自分たちの戦いをして、僕たちはそれを見て感動する。その原点を思い出した。

それにしてもドルトムントのハーランドは初めて1ゲームを通して見たけど、なるほど、ほんとにすごくFW的な選手なのね。宮代大聖とか、こういう方向に開花してくれるといいなあ。

今週末の競馬のダービーもまた、同じなんだと思う。無観客だろうと、それが本物のスポーツであれば、感動は必ず損なわれずに存在し続けているはず。そういうレースになってほしいなと心から思う。