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柏戦とヴィクトリアマイル [日記]

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例によって土曜は日立台でレイソル戦、日曜は東京競馬場でヴィクトリアマイルという、芝生のハシゴ酒。いや日曜の酒は仕事後ですよ一応。

土曜はとにかく暑かった。最高気温は25℃くらい、ゲームの公式記録では23.6℃ってことになってるけど、いやそれなんかの間違いだよってくらい暑かった。日が陰ると急に一瞬、涼しい感じになってたから気温自体はそんなもんだったんだろうけど、直射日光の破壊力はマジですごかった。

で、勝敗を分けたのは、まさにその暑さだったと、2日経って冷静になってみて、思うようになった。一昨日? 冷静になんてなれるわけないじゃん。絶叫したのなんのって。サイコーだった。

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後から考えれば考えるほど、先制して、あとは中を固めて守りながらカウンターやセットプレーを狙うという柏の戦い方は、フロンターレにとってマズいものだった。最近やられているパターンをそのままなぞりかけていた。

FC東京あたりと違っていたのは、レイソルのブロックを組む守備の練度や強度が、あまり高くなかったこと。セットプレーの弱さが、フロンターレ以上にレイソルにとっては弱点の一つだったことだった。

そして、あの暑さだ。レイソルはただでさえ後半、足が止まる悪癖があって、ブロックの外でひたすらボールを繋ぐだけでも、スライドで疲弊し、憲剛がうまくクリスティアーノを引きつけ、戻らせて守備をさせることで攻撃陣もみるみる疲れていった。

とはいえ、レイソルの足が止まってボールを握りたい放題ではあるけれど、ブロックの中へ勝負のパスはなかなか入れられず、結果的にもそういう形のシュートチャンスはほぼなくて、得点はミドルと左右の大きな揺さぶりからのアーリークロスだったわけで。見ている時には残り時間との戦いという感じで、ヒヤヒヤした。これ、最後まで崩せず引き分けで終わったら、押し込みまくっていただけに完全に勝ち点2を逃した感じになっちゃうぞ、と思って応援していた。

それが最後の最後に得点の形になったのは、守らされているレイソルの消耗を早めた暑さ、直射日光のえげつなさが、やっぱり影響しているんじゃないかな、と思う。

風間サッカー以降のフロンターレの、毎年のスタートダッシュの鈍さは、どのチームもシーズン最初は体力に溢れ、最初は理想として掲げがちな前線からの激しい守備からのショートカウンターってのをがむしゃらにやってくることで、パスを繋いでビルドアップしていこうとするフロンターレにとっては苦しい展開になりやすかったからだと思っていて、だからいつも本領を発揮しだすのは暑くなってきてから、他のチームが怪我人なんかが出て、選手のコンディションが揃わなくなってきてからだったんじゃないかな、と思ってきた。

だからこのレイソル戦は、いよいよフロンターレのシーズンがやって来た、という象徴的な試合だったのかもしれない。そういう意味、鬼木監督が、このゲームがターニングポイントだったと後から言えるようなゲームにしようと言ったのとはまたちょっと違う意味だけど、ターニングポイントになるのかな、と思う。

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にしても、いやあ、交代で入った若い選手の活躍っていうのは、こんなにも希望をもたらすものなのかと、あらためて驚いちゃう。ラルフは、あのプレーの前にも後ろからのパスを受けて即、前を向いて仕掛けたプレーが最初にあって、あの時点からもう期待しかなかった。応援するでしょ、そりゃ。

長谷川も、左サイドから縦に行くと見せかけて切り替えして、右足でアーリー気味のクロスというのは、やっぱりあのプレーの前にも1本あった。クロスは他の選手も狙っていたけど、けっこうレイソルの小池とかが頑張って、その頭を超えられないシーンも多かったけど、トライが最後に実を結んだ格好。というか、クロスの攻撃ってもの自体、そういうとこあるしね。

長谷川は、ああいうロングボールのクロスというのは決して得意なプレーじゃないはず。典型的なウイングプレーヤーの、縦に行って外側の足でクロスを上げるプレーはなかなかうまくいかなくて苦労していたようだったけど、たぶん今回の形は「自分のプレー」の範囲内なんだと思う。チームとしても長谷川としても、一つ、武器が見つかったという気がする。

あとは、入ってすぐくらいに何度かバイタルを横切るようなドリブルをしていて、ああいうプレーはブロックを崩すのに有効だし、例えば学なんかにはこういうのをどんどんトライしてほしいんだよな、と思った。フィットの形を探るという意味でも、みんないろいろ、練習からやってほしいと思う。「これがフロンターレの形だから」みたいに凝り固まらずに。

レイソルは、そんなわけで一応、理屈としては狙い通りといえば狙い通りの展開だったんだと思う。でもやっぱり、ブロック敷いて守り切るという、もともと得意じゃなかったり練習が足りていなかったりする形を、スカウティングに基づくとそういう答えだからというだけでいきなりゲームでやろうとするのは、こうしてうまくいかなかったときのダメージという意味で、リスキーなんだろうな。

憲剛も、自分の知っている、ボールに激しく来るレイソルじゃなかった、というようなことを言ってるけど、確かにそうだよな、と思う。個人的に妙に印象深いのは、ネルシーニョが監督をやっていた頃、ジョルジ・ワグネルが、自分に課せられたマンマークの仕事(誰のマークだったのかは忘れちゃった)を、相手の選手がどこへ動いても、ボールがラインを割ってプレーが途切れてもなお、執拗な集中力で続けていたのを目の前で見たこと。

監督に外国人を呼ぶのは、そんなふうに、外国人選手や、日本人でも特に中心の大物選手に、泥臭い仕事でも真剣にやらせやすくなるという意味もあるんじゃないかな、とはその頃から思うようになった。

レイソルで言えば、吉田達磨とか今回の下平とか、そういうタイプはユースから見てきた若手を動かして勢いをもたらすことができても、ちょっと歯車が狂いだしたときに、それ以外の選手の部分でテコ入れがしにくいんだろうな、と思う。

そう考えると、鬼木の仕事のたいへんさのうち、普段は見えない部分にも思いを馳せちゃうし、憲剛を中心に、フロンターレの選手たちのパーソナリティの素晴らしさ、選手間の仲の良さが、ものすごく大きな意味を持っているんだろうな、とも思わずにはいられなくなる。マッチデープログラムで、下田だったかな、どのチームに行ってもあの選手とあの選手はぎくしゃく、みたいなのが一つはあるものだけど、ここには本当にそういうのがなくて驚いた、みたいなことを言ってたし。

惜しむらくは、ようやくそんな「暑い」シーズンが始まる頃に、中断期間になっちゃうこと。でも再開後はいきなりもっと暑いわけだしね。

で、翌日の東京競馬場は、これは一転、蒸してはいたけど涼しく、そして雨まで降ってくる天候となった。

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土曜と日曜の天気がもし逆だったら、いろいろ細かく影響もしたんだろうな、とは思う。それが屋外の、芝の上でやるスポーツというものだ。いや、芝は関係ないか。

ヴィクトリアマイルについては、「軸はリスグラシューで鉄板、相手中心はレッドアヴァンセとミスパンテール、穴はジュールポレールとデアレガーロ」という見立てがほぼ完璧だったのに、なぜか獲れていないという痛恨の展開。こういうの悔しいなあ。

予想が合っていても結果が伴わないこともあるのは、サッカーも競馬も同じ。どちらでも、あらゆる立場からそこは永遠の課題だったりする。

と、無理やり結びつけたところで、このへんで。清水戦はオークスと重なって行けない。みなさん、今年前半最後のデーゲーム、というより最後のゲームか。選手にとっては気温以上に暑くなるだろうし、応援よろしくです。

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モグタン

清水戦は欠席だったのですね。
二冠なった優駿牝馬との記事を期待していましたから。
G1とJ1が重なると、お仕事のGが優先で、ご苦労様です。

等々力はお別れのYMCAであり、最初から最後までヤングマンでした。
昨夏の雨の中、車に揺られながらトラックを1周するだけでも、ものすごい負担だったのだろうなぁ

そりゃ、「フロン、ター、レッ!」のコールも、「磐田もよろしくな!」のホスピタリティをみせる余裕もなかったのでしょう。
慎んで冥福を祈ります。
ヒデキは逝ったけれども、川崎市制試合のハーフタイムでは、今年も来年も、みんなでヤングマンしちゃってよいと思っています。
来年以降は無理でも、せめて今年だけでも。

素晴らしい、YMCA!
by モグタン (2018-05-22 20:45) 

軍土門隼夫



こんにちはー。そうなんです、行けなかったんです。
そんな時に限って良い内容のゲームだったようで。昨日ようやくDaznで観ました。
市制記念マッチはなんかトータルで成績も良かったし、なんとなくヒデキとは緩いけどいい関係だったなあという記憶が残っていますよね、みんな。

清水戦は行けなかったけど、個人的には偶然ですが仕事が立て込むのと中断期間突入がギリギリで重なって、助かりました(笑)。こっからは代表とファン感ですね。

あ、天皇杯もあるか。早く見たいですね(笑)。
by 軍土門隼夫 (2018-05-23 01:05) 

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