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Jリーグ再開 [川崎フロンターレ]

ついにJリーグが再開して、フロンターレは鹿島アントラーズと等々力で無観客試合を行った。

いや、リモートマッチっていうのか。最初はなんか小池百合子的な語感オンリー感がイヤだったけど、観客は「無」なんじゃなく画面の向こうにいるっていう主張が込められてるのかなとか、1周回ってまあいいんじゃないか、という気持ちにもなってたりして。あれ? 1周じゃ同じか。じゃ1周半。

久しぶりのサッカーの光景に感動したという意味では、試合前のスタッフが撮って流してたLINE LIVEに、いちばんジーンときちゃった。

ナレーションもなく、ただ選手がピッチに入って練習を始めて、場内スピーカーからはいつものようにSHISHAMOとか流れてて、大型ビジョンでは選手紹介が行われて。いつものゲームの光景が、自分はその場に行ってないのに、ちゃんとそこにあるということが、なんと心強く感じられたことか。

ゲームの内容は、まあそれはいいか。

なんてことはなくて。それについてあれこれ考えることこそ、ずっとやりたかったんだから(笑)。

いちばん強い感想は、両チームとも、チームとしての連携や試合勘はもちろん、選手それぞれのスキル、パフォーマンスまで含めて、ずいぶんレベルが低くなっちゃってるな、というものだった。でも不思議とショックという感じじゃない。だって、しょうがないんだから。むしろ、まさにここからリスタートなんだな、という思いを強くする感じだった。

で、今季、新たに取り組んでる4-3-3のサッカーについては、4ヶ月あまり前の第1節、鳥栖戦を見たときと、概ね同じ印象だった。今回は、早くも簡単な対策までされて、特に良くないところまで浮き彫りになっていた。

個人的には、このサッカーは、現段階ではチームの選手構成とあんまり合ってないことがいちばんの問題だと思う。

端的に言えばこのサッカーは、ビルドアップはCB2人と両SB、両ワイドのFWの6人で行うんだな、と捉えてる。アンカーはビルドアップではメインというより逃げ場、経路のオプションに過ぎず、インサイドハーフの2人は縦パスの受け手ではあっても、出し手ではない。

ビルドアップも含めたこのサッカーで特に重要なのが、両SBだと思う。縦に突破するだけでなく、中に入って、ボランチのように前線への中継点となったり、そのまま両ワイドのFWと連携してサイドを崩してチャンスメイクしたりもする。それでいてサイドの守備もするわけだから、とんでもない運動能力も求められる。

で、このサッカーは、要するに攻撃のデザインにおいて、スタートのGKや両CBはおいといて、両SBがいちばん多くボールを触ることになる。アンカーじゃない。ということは、このゲームのスタメンでいえば、ノボリと山根のクオリティがそのままチームのビルドアップのクオリティに直結することになる。乱暴に言えば、ノボリと山根頼みのサッカー、ということ。

でも、なんかそれは違うんじゃないか、と直感的に思う。バイエルンのヨシュア・キミッヒとかダビド・アラバみたいな、そういう逸材がいるからやる、ということならわかるけど、フォーメーションや戦術が、選手の個性やクオリティより先に決まるというのは、なんかちょっと違和感がある。

見ていてふと思いついたのは、もしこれを続けるならば、例えば思い切って右SBに田中碧、なんてどうかな、ということだった。ビルドアップはできるし、サイズもあるし、守備もできるし、縦にも行ける力があるし、連携でゴールへ向かうスキルもある。相当に腹を括った起用になるけど、その方向で成長すれば、本当に世界でも貴重な選手になれる。あるいは守田でもいいんだけど。

いずれにせよ、碧、大島、脇坂のボールタッチが少なくなる戦術をわざわざ選ぶというのは、なんか正しい方向に行っていない気がする。逆に言えば、この戦術のフロンターレ版が完成したときには、碧、大島、脇坂が自在にボールを触りまくっているはずだし、それを目指してほしいなと思う。現状は、特に大島なんて本能的には下がりたいのを我慢して、それでチームとしてはビルドアップは苦しいわ、セカンドボールを拾う人もいないわという、わざわざ不利になるようなことをしているようにしか見えないんだよねえ。

鹿島は、前半はよくあるポゼッションサッカーをしようとしてなんかうまくいかず、後半はあの、ボールホルダーに強く行って奪ってショートカウンターという、いつもの鹿島に戻っていたように見えた。サイドの奥を使ったボール運びや、セットプレー時やアーリークロスの際の約束事なんかが、以前はシンプルだけど徹底されていて手強かったのが、なんか曖昧になった分だけ、チーム作りはまだまだなのかな、という印象を受けたけど。

でも他のチームもたぶんみんな「まだまだ」なんだろうな、と思う。

でも、ここから「まだまだ」から変わっていき、前に進む時間と機会があるって、素晴らしいことだと思う。そしてその過程を楽しむことこそ、プロスポーツのシーズンを楽しむ、ということに他ならないんだろうな、と思う。

で、来週の柏戦のチケット、取れた! 久しぶりのスタジアム。楽しみだなあ。

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鹿島戦と先日の神戸戦 [川崎フロンターレ]

ルヴァンカップ準決勝第1戦鹿島戦、行ってきた。

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ピカチュウがコスチュームとか着るの珍しいんじゃない? いやあ、かわいかった。じつはポケモン関係、一切やったことないけど。

ホームで逆転勝ちなんて、ちゃんと調べてないけど、今年初めて?(あとで調べたらアウェイも含めて、先制されて逆転勝ちしたの、今シーズン初めてだった。マジか) 先制されるガックリ感、追いつく安堵感、勝ち越す興奮、そしてダメ押しのお祭り感。全部味わえる逆転3-1って、ある意味理想の勝ち方なのかもね。

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実際に現場で味わえて本当によかったなと思ったのは、大島が入るときの期待感に満ちた大拍手と、それで作られた空気がそのまま逆転弾に繋がったシーン。ああいうのは、本当にスポーツでしか味わえない特別な瞬間だと思うなあ。

その大島や、得点した阿部ちゃん、脇坂、ダミアンはもちろん素晴らしかったんだけど、ここ数試合の家長は、明らかに何かが激変して、MVP取った頃のプレーをしていると思う。

自らボールを運ぶカウンター、押し込んでるときに逆サイドにまで流れて数的優位を作って崩しに参加する流動性(あれ好きじゃない人はいるみたいだけど)、厳しいプレスバック(ときどき遅れてたけど)、ビルドアップが苦しいときに中央の低い位置まで下がって組み立てに参加するプレーの幅。いやはや素晴らしかった。意識の変化なのか、フィジカル面の何らかの問題が解消されたのか。こういうの取材してほしいなあ。

取材してほしいといえば、鹿島の戦い方。前半の最初はすごくボールに厳しく来ていて、試合のペースを握った。途中から、たぶんフロンターレが修正して、それで取りどころが絞れなくなって徐々に劣勢に。そこの変化については、公式会見で質問されていて、鬼木監督は、もう1試合あるので戦術的な部分は語れない、という答え。大岩監督は、相手が修正したことをわかっていたのか、いなかったのか、よくわからない受け答えだった。

そうやって迎えた後半の頭、鹿島はどう修正してくるのかなと思ったら、コンパクトに高い位置のブロックを敷いて、待ち構えて引っ掛けてカウンター、というスタイルで臨んで来た。

内田篤人のコメントにもあったけど、このまま1-1でドローでもよし、カウンターで突き放せればさらによし、という考え方で、たぶんそれは、シーズン開幕当初、第2節に等々力で1-1のドローに持ち込んだゲームをイメージしていたのかな、と思うんだけど、そのあたりの意図や、それが思うような結果に結びつかなかった要因なんかを知りたいところだよなあ。

で、フロンターレのサポとしては守田の初ゴールとか、じつは阿部ちゃんのゴールはその前、こぼれたボールに見事な反応で、あれを枠に飛ばすのなにげにすごいだろという山村のシュートとか、いろいろ楽しいポイントがたくさんあるゲームだったんだけど、一方で心配なところもけっこうあったと思う。

1失点目は、相手のカウンターでサイドで起点を作ろうとするレアンドロに下田がついていくんだけど、ペナルティエリアの近くまで来て、なぜかマークをやめてCBの車屋に受け渡すような動作で、中のスペースを埋めに離れていく。車屋は車屋で、もうミドルでもクロスでも決定的な仕事ができる位置まで侵入したレアンドロに詰めるでもなく、すごく間合いを広くとって立ちはだかるだけで、簡単に速いグラウンダーのクロスを入れられて失点した。

あれ、こないだの神戸戦の古橋からビジャにクロスが入ってやられた失点と、構造がまったくいっしょでしょ。で、両方に絡んでいるのが車屋だ。

神戸戦は、車屋は谷口にマークを受け渡したけど、まずはそこでチャレンジして、ファールになってもいいからタッチに逃れてカウンターは阻止してほしかった。でもまあそれが約束事ならしょうがない。

誤算は、谷口が古橋に交わされたこと。で、車屋はそのカバーをする意識はどうやらなくて、切れ込んでの左足のミドル以外は何をされてもしょうがないという、ちょっと間合いを取り過ぎな守備で、古橋にフリーで速いグラウンダーのクロスを通された。

今回は逆だったけど、下田はさすがにレアンドロをファールをしてでも止めるのは難しそうだった。そのあたりの守備強度は下田の弱点ではあると思うけど。

で、ここからは想像だけど、約束事として、あの場面はもっと早く車屋がレアンドロに詰めに来て、それをもって下田は中のスペースを埋めつつ、車屋がレアンドロに交わされた場合のカバーをする、ということになっていたんじゃないか。でも、車屋がなかなか出てこない。

というか、あの間合いの広さで、車屋にとっては十分にレアンドロはマークした、あとはまかせろ、という意識だったんじゃないか。で、下田は半信半疑ながら離れてスペースを埋めた。車屋は間合いを広く取ってドリブルやシュートに備えた。結果、速いグラウンダーのクロスを通された。

根本にはたぶん、車屋の、あのちょっと広すぎる対人守備の間合い、いかにも風間サッカー的な守備の考え方があるんだと思う。いずれにせよ、まったく同じ形でサイドからやられたことは、チームとして重く受け止めないとまずいんじゃないかと思う。

で、もう一つ、前半31分、右サイドからアーリー気味の長いクロスを入れられて、ゴール前のファーでノボリがジャンプするんだけどヘディングは届かず、レアンドロから内田に落とされて中央に折り返して上田、という危ないシーンを作られた。正直、1点ものの場面だったんだけど、あれも、神戸戦の2失点目とまったく同じ形だと思う。

神戸戦では、イニエスタからアーリークロスが入って、ファーで谷口が届かずフェルマーレンに中央へ折り返されて、大崎に決められた。この形は特に鹿島は得意で、あれを見たときも、ああ、鹿島みたい、と思ったのをよく覚えてる。

クロスはただ中央に放り込むんじゃなく、ニアに速いので角度を変えるか、ファーに高いので届かせて折り返すか、あるいはゴールから遠いバイタル寄りのフリーの味方に合わせるか。ストロングポイントになっている個人を使うんじゃなく、チームとして狙いをはっきりさせる。

まったくレベルの高い攻撃で、いつも感心するけど、特にフロンターレはこういうやつのファーが弱い。今回も左は小さなノボリだし、車屋もハイボールの競り合いはからっきしだし、最初から狙われていたとしても不思議はなかった。このあたりも、ぜんぜん修正というか、狙われることへの予測ができてないなあ、と思ってしまった。

サッカーの内容自体はこちらにとって楽しいゲームだったけど、結果という意味では、じつは少ないチャンスをものにされたりして、どうなってもおかしくない、潜在的に紙一重なものではあった、と思う。

日曜の第2戦アウェイは、見に行けない。応援に行く方、ぜひとも後押しよろしくね!

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高橋名人とフロンターレの新しいサッカー [川崎フロンターレ]

ルヴァンカップ準々決勝の名古屋戦1stレグ、イベントにあの高橋名人が来てた。

高橋名人.JPG

昔、ゲーム雑誌で働いてたことはあったけど高橋名人には会ったことなかった。毛利名人はわりと仲良しで、よくダビスタの話とかしてたんだけど。毛利名人も来れば久しぶりに会えたのになあ。

ルヴァン名古屋戦.JPG

このゲーム、すごく面白いと思えたのは、決してホームで久々の勝利というだけが理由じゃないと思う。たぶん、選手がみんな、どうやって勝つのかの理解を揃えて、それを一生懸命遂行して、ちゃんと局面、局面で結果に繋がっていたからだ。

個人的に楽しめた具体的なポイントはいくつかあるけど、まずはなんといっても今シーズン初めて4-4-2が機能したことだった。

コンパクトでラインの高い4-4-2は、2トップの賢く献身的なプレス、両ワイドの縦横の超ハードワークと、SBやボランチ、2トップと連携したボール奪取、そして奪ってからの速い攻撃=前への走力が揃って、はじめて強力な戦術になる。暑い時期には不向きで、いつものように後半はルーズになりかけてたけど、この日はなんとかもちこたえることができていた。

ダミアンの守備は、知念に比べればやっぱり少しサボり気味というか寄せが甘くアリバイ気味だったけど、悠のように中途半端に攻め残りに意識を残したポジショニングというわけではなく、ちゃんと守備のポジションまで下がることは下がっていて、だから相手の最終ラインの1列前でミスが出たときには、すぐボール奪取に絡めていた。

そして、攻撃時の2トップは、本当に今シーズン初めて美しく機能したんじゃないだろうか。名古屋の異様に高いラインも手伝って、片方がポストに下りるところへCBが食いついてくれば、もう片方がその裏を狙う、という息の合った駆け引きができていた。

先制点は、まさに相手のラインの裏を取った知念へのロングパス1本で決まったわけだけど、特筆すべきは、あのパスを含め、このゲームで同じように裏を狙ったパスの出し手がさまざまだったことにあると思う。あのパスは車屋だったけど、ゲーム開始直後のチャンスは谷口のパスだった。下田はいちばんチャンレンジしていて、そもそも下田を初めてフロンターレで見たときに思ったのが、こんなに躊躇なく裏に出せるパサーって憲剛以外に大島くらいしかいなかったということだったのを思い出した。脇坂も左で出したりしてたし、守田も出していた。

これって、考えれば考えるほどすごいことだと思う。パサーと受け手の役割分担が決まっていなくて、流れの中でいつでも相手の弱点を突けるから、名古屋としてはたまったもんじゃないと思う。なにか、フロンターレのサッカーの新しい形を見たな、という思いすら残った。

もしかしたら、憲剛や家長のように頼りになる、まずはボールを預けたくなるスペシャルすぎる存在がいたら、こういうサッカーにはかえって邪魔になっちゃうのかもしれない。過去3年のMVPがいないピッチで実現されたことがその証明だし、というか、走力などの部分も含めて、ベテランが主役になりにくいサッカーなのかも。そんな気がしたのも事実だ。

そんな「ベテラン」の一人の悠は知念に代わって入って、相方がヘバってるダミアンだからそのまま比べるのはアレなんだけど、やっぱり2トップ戦術への理解が足りないのかな、と思わされるシーンがいくつもあった。サイドやボランチと連携してボールを奪取するってことがまだ腹の底からはわかってなさそうだったし、そういうところが代表でも空回りしていた理由だとも思う。

攻撃時にも、クロスに対してファーでダミアンとモロに被る場所に入っていく場面があった。あんなことやってたら、入る点も入らない。1トップのストライカーは孤高の存在でいいけど、2トップの片割れを張るなら、味方への理解と協力が必要で、そこははっきり、悠の弱点なんだと思う。

それにしても2点目、相手CKからの超ロングカウンターなんて、見たのはいったい、いつ以来だろうと思ってしまった。CKじゃなければ、鹿島相手に相手スローインから家長が、とかはあったけど。いやあ、燃えたなあ。

そういうのも踏まえて、残り試合でどんなふうにチームをマネジメントしていくのか。あるいはもっと大きく、来季の編成をどういう方向で進めていくのか。鬼木だけじゃなく、クラブ自体が、目指すサッカーの方向性を確認していく時期なんだろうな、きっと今は。

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2トップと両SBと齋藤学 [川崎フロンターレ]

ようやく、ダービー前の怒涛のあれこれが終わりそう。

盆暮れもあんまり関係ないってのはこの仕事してる以上、いつものことだけど、特にGWはダービー前ということで、なんかもう曜日も日付もなく、取材予定日と原稿書く日のやりくりしてるうちに終わってる。

じつは今年も、ウソみたいだけどGW始まる前まで、令和には4/29あたりで変わるんだとばっかり思ってて、当日、あれ? 今日じゃないの? 明日? という会話をしてたりした。昭和の日とか、みどりの日で変わるんじゃないの? ん? 昭和なわけないか。そもそも、みどりの日って何の日だっけ? そんな感じだった。

で、そんな仕事の合間にノド系の風邪をひいたり、まあいろいろあったけど、ともかく一段落が見えた。ほっ。

そして、もっとほっとしているのが、フロンターレにおける齋藤学のフィットだったりするのだ。

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昨日のACL上海上港戦のドローは痛すぎるけど、でもそれ以上にアウェイの神戸戦から始まって、5/3ホームの仙台戦、そして昨日のゲームで見ることができたマナブのプレーは、楽しくて、希望を感じた。

そもそも、今季のフロンターレの課題は次のようなあたりで、それらはまだ完全に解決はしていない。

【1】ダミアンの加入や知念の台頭で、鬼木監督が2トップをやろうとしてて、それどうなのというところ
【2】エウソンの移籍と車屋の怪我を含む不調・不在による両SBのレベルダウンの解消
【3】(【1】に絡んでくるのかもしれないけど)そろそろ脱・憲剛フロンターレの方向性を固めはじめなきゃ

【1】は、選手ありきなのか、ACLとかではがっちり守ってロングボールで起点作ってクロス放り込んで効率よく得点したいという、チームの基本スタイルとは違うオプション的なスタイルを手に入れたいという理由からなのかが、いまひとつよくわからない。

でもまあ前者だとしたらちょっと困るので、やっぱり後者なんだろう。実際、鳥栖戦あたりからは、2トップがサイドに流れて起点を作るというオーソドックスな感じとはちょっと違って、2人で裏を狙うことで、奈良のフィードとかで相手のラインを下げさせまくって、それで得点できればよし、できなくてもラインが下がれば押し込んでやりたい放題、というちょっと独創的な2トップサッカーが完成しそうな匂いはした。

ただそれもダミアンと悠の組み合わせになると、とたんに違った感じになっちゃった。2人で同じことやろうとしてスペースを潰し合うシーンが目立って、例えばクロスに対してどちらかがニア、どちらかがファー、みたいな基本的なな分担もできてない。

少し苦言になっちゃうけど、悠の最大の弱点は戦術理解度の低さだと思っていて、チームがうまくいってるとき、いっていないとき、なぜそうなっているのかの理解が浅いのと、解決への道筋をプレーで示すことが上手にできない不器用さというか、つまりやっぱり理解の浅さが弱点なんだと思う。

やっとうまくいっても「やっぱりオレはゴールしてこそだと思いました。これからも貪欲にゴールを狙っていきます」というメンタル的な総括止まりになっちゃうところというか。代表へ行っても空回りするだけでボールすら回ってこないのも、そういうところなんだと思う。

で、知念はそんな悠との2トップを模索してくれているからいいけど、ダミアンはそういう感じではなくて、1トップ2トップ以前の部分でチームのサッカーに自分がフィットするにはどうしたらいいかを考えている。だから、なかなかうまくいかない。

で、悠にできるのは、そのダミアンが悠にどういうプレーを望んでいるのか、あるいはボランチや2列目の選手たちが2人にどういう分担を望んでいるのかを知ることなんだけど、その部分の理解が浅い。それで結局、ダミアンのせいで自分が役割を奪われて、こっちはサイドやポストに動かなきゃいけない、面白くないなあ、というのがムスッとした顔に現れてる。そういうのを練習から解決していく能力の低さが、悠の最大の課題だと思う。

あと、2トップにすると如実にセカンドボールが拾えなくなってる気がして、それも気になるなあ。2トップ、うまく機能させるにはまだまだ課題は多そう。

久々にこういうの書く余裕ができて嬉しいのか、長くなってます(笑)。

【2】のSB問題は、一朝一夕には解決はしない。というか、昨年までと同じサッカーを馬渡、マギーニョ、ラルフ、ノボリでというのは、たぶん無理だと思う。それが、選手が変わるということで、SBの機能というのは、たぶん現代サッカーではそのままそのチームの色を細かく規定するくらい重要で微妙なものだと思うから。

そしてフロンターレの場合は、とりあえず右はビルドアップの面で、左は守備の面で、明らかに両SBはレベルダウンしている。どっちもざっくり言ってJ1で中の上くらい止まりなんじゃないかな。相手にとってはフロンターレに勝てるポイントはそこだということで、突いてくるに決まってる。あるいは狙って突かれなくても、最終的にそこでいろいろ破綻するのは目に見えている。昨日の上海戦も、極論すればそういうことだったともいえるし。前半の、馬渡のところでのロストの率の高さは、あれはまずいと思った。

もしかしたら鬼木監督が2トップやろうとしてるのは、そんなSBの戦術的負担の少ないサッカーをという意図があるんだとしたらなかなかその深遠さにびっくりするけど、どうなのかな。

ともかく、いまのところはそこがフロンターレの弱点だと認識した上で、リスクを減らし、あるいはそこを逆手に取り、というサッカーが求められる。そうするのか、それともレベルが一定のところまで上がるのを辛抱強く待つのか。チームはそういう岐路に立ってるんじゃないかな。

そんな中、じつは【3】の脱・憲剛だけは、個人的に希望を持ってたりする。そうしてくれたのが、マナブのここ数試合のプレーだ。

仙台戦1.JPG

いちばんはっきり感じたのは、ホームの仙台戦だ。いろんな発言を見ると、特に今年はいろんなサッカーの映像を見て勉強するようにしてるという話だけど、それが活きてきたんじゃないかな、という気がした。

というか、これ取材で誰か聞いてほしいんだけど、家長のプレーを参考にしてみたらめちゃくちゃハマったんじゃないのかな。

中に絞って、あるいは逆サイドにボールがあるときはそっちへ流れて数的優位を作って崩す。ときにはボランチの近くまで下がって組み立てに参加する。家長の場合は時間が止まるようなボールキープをするけど、マナブの場合は細かいドリブルでボールをキープして時間を作り、相手を動かして注意を引きつける。

とにかくボールにたくさん触る。あの、ワイドのタッチライン際で両手を広げて待ってるだけで、やっと来たら縦か中の2択でドリブルするしかプレーの種類がなかった頃とは雲泥の差だ。

たぶん、守備の切り替えとポジションに戻ることさえやれば、攻撃時はどこに顔を出してプレーしてもいいというか、そうすることで相手が困惑するようなフロンターレ特有の流動性が生まれるということが、ついに理解できたんだろうなと思う。ごく個人的な見解ではあるけれど、最も先鋭的な現代型のトップ下っていうのはこういうタイプだと思うんだよねえ。昨日の上海戦でもきっちり2得点に絡んでいて、その絡み方がそれぞれ違うのも、いかにも理想的な感じがする。

つーか、何より楽しそうにプレーしているのがいいよね。最高だと思う。そういうのを、僕たちは見に行ってるわけだから。

トップ下ということなら、そういう流動性を理解している脇坂も、良いデビューを飾れた。個のレベルの高い、プレッシャーのきつい相手とやったときにどんなプレーができるかとか、守備面とか、チームが苦しい場面で何ができるかとか、まだまだいろんな場面でその器が試されることにはなるだろうけど、これも楽しみな「脱・憲剛」的な材料だと思う。

仙台戦2.JPG

というわけで、長々と書いてすっきりした(笑)。

アウェイ清水戦は参戦しません。応援行く人たち、後押しよろしくです。

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フロンターレ展と2019商店会挨拶回り [川崎フロンターレ]

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2019年のフロンターレが始動した。いつものように必勝祈願から市内各地に分かれての商店会挨拶回り。こちらもいつものように歩いていける柿生へ。舞行龍と宮代くんが来てた。

1週間くらい前には、市民ミュージアムのフロンターレ展にも行ってきた。

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家長のMVPはもちろん誇らしいんだけど、ソンリョンがベストイレブンに入れたことは、なんか本当にすごく嬉しかった。と思っていたら、授賞式でのあの、チームの他のGK陣への感謝とリスペクトあふれるスピーチ。あれは心から感動したなあ。

さて、2019年のフロンターレは、どうなるもんか。早く練習見に行きたい。

いまのところ注目したいと思ってるポイントは、まずはエウソンの穴がどんな形で埋まるのか。

それから、ダミアンって相当期待すべき器の選手なんだと思うけど、それをどうフィットさせていくのか。ACLのために完全に2チーム作る、一方の得点源ってことなのか。それとも、悠との2トップを模索するのか。なんとなくだけど、鬼木監督って2トップやりたそうに見えるんだよね。

あとは、ジェジエウが中心に入った場合、谷口と奈良はどう使っていくのか。今シーズンから谷口もMF登録からDF登録になったし、ボランチでっていうのはもう考えてないような気がするし。

で、最大の注目点が、ついに脱・憲剛は進むのかってこと。進むとしたら、やっぱり家長がそこに入っていくのか。それとも長谷川やマナブが脱・サイドアタッカーを図ってモデルチェンジする契機になるのか。あるいは、もし2トップ化があるとしたら、そういう意味が大きかったりするのか。個人的には、この課題にチャレンジするチームを見るのが、すごく楽しみかも。

で、そう思っていたのに、終わってみれば憲剛がまた1年、バリバリやれちゃったよ、みたいな。いやあ、どうなることか。

自分としては、長谷川にすごく期待してるんだけど。鍵は、守備の意識や技術と、そして「使われる側」じゃなく「使う側」のプレーヤー成分を増やすことができるか、というところにある気がしてる。

ともかく、この商店会挨拶回りに行くと、シーズンが始まるという実感が湧いてくる。今年も楽しく応援していきたいもんだね。

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