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『優駿』8月号 [競馬]



『優駿』8月号、発売になってます。

今月は2本。1本は「2022上半期総集編」のタイトルホルダーで、生産者の岡田スタッド、岡田牧雄さんに、タイトルホルダーのこれまでと、これからについて聞いた。メジロ牧場への憧れとか、意外な方向の話が繋がってきたりして、面白い記事になったと思う。

そしてもう1本が、「優駿ノンフィクションシリーズ」のデアリングタクト。「牝馬三冠馬、復帰までの400日」という副題の通り、2021年4月末の香港遠征で同馬が繋靭帯炎を発症してから復帰するまでの約1年をじっくり書いた。

取材は、栗東の杉山晴紀調教師、福島のJRA競走馬リハビリテーションセンター、北海道のノルマンディーファームと、そして岡田牧雄さんを訪ねて行った。1本の記事にかける時間と労力としては、はっきり言って過剰というか、もったいないというか、そのくらい妥協せずに仕込んだ。

今回は8ページの記事だけど、正直、その倍は使って書いていい内容で、逆にいえばそのくらい濃い記事になってます。

というか、煮詰めて濃さを強くしていく作業も含め、めちゃくちゃ気合入れて書いた。ある意味、自分の書き手としてのいろんなものを総動員させた、集大成的な仕事になったと思う。そのくらい、自信作です。ぜひ読んで、そんで泣いちゃってほしいな、と思う。

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要約 [日記]

ようやく、よーやく、やうやく、漸く! 要約、GW前から続いてきた綱渡りのような仕事の進行にいったん区切りがついた。安堵のあまり最後のは間違ってるけど気にしない。なぜなら、めでたいから。

5月半ば前に一度、息はつけたんだけど、ほんとに一瞬で、すでに次の波は始まってた。そこからはもうね。

最後は、昨日の夜までまる4日、一歩も外に出ないでいろいろ書き上げた。もちろん「徹子方式」。徹子は、日本パンダ保護協会名誉会長の、あの徹子だ。詳しくは「徹子 睡眠」で検索を。

よし、これで無理だと思ってシーチケをリセールに出そうとすら思ってた明日の鳥栖戦は行けるかな。そう思ったのとほぼ同時に、中止になっちゃった。。。ホッとしたような、残念なような。

そのフロンターレ、とにかく内容的には押し込んで圧倒するのに点が取れなくて、後半にグダグダになって、セットプレーに弱い今のチームの問題は、個人的にはわりとロジカルにわかりやすい気がしてる。

まず、優勝を狙うレベルにあるフィニッシャーがいない。ダミアンが、今年は特にポストプレーに偏った要求をされているのか、そういう本質が強く出てきたのかはわからないけど、ゴール前で前を向くシーンがほぼない。裏抜け的なプレーも皆無なので、WGがそれをやらないと、相手のブロックの前で回してるだけになるし、相手のラインも下がらない。

だからそれをできる悠がこの数試合、チャンスをもらえてるんだろうけど、悲しいことに衰えが否めない。ワンタッチゴール以外の部分は、ほとんど全プレーの精度が、残念ながら少なくともフロンターレで試合に出るレベルにはないように見える。

あとは4-3-3ではWGの突破力は生命線なんだけど、右は家長で、ACL後はコンディションはびっくりするくらい良さそうだけど、4-3-3内の役割としては特殊すぎて、突破やポケットの攻略という部分では、山根や右のIHのデキや連携に左右されすぎる。

そして左。マルちゃんは、いいんだけど、愚直に幅を取るばかりで、せっかく幅を取ってアイソレーションできても自力突破をしなすぎる消極性が目についちゃう。スピードを活かして裏を取るプレーも、マルちゃんがそれをやらなければこのチーム、誰がやるんだよとすら思うのに、やっぱり愚直に幅を取ることだけに一生懸命だったり、下がってきて受けるプレーを選択してたりして、本当にオープンになった終盤か、相手の右SBにスピードがないケースでしか武器にならなくなってる。これじゃあ点は取れない。

IHは、個人的には4-3-3のいろんな成功の形を詳細に知ってるわけじゃないけど、2020~21年のフロンターレや最近の代表を例として見るならば、アンカーも含めた「中央3枚」の練度の高い流動性が鍵で、その「中央3枚」はトップ下のファンタジスタタイプじゃなく、攻撃能力の高いボランチを揃える、というのが効果的なんじゃないかと思ってる。

今のフロンターレならば、見てみたいというか試みるべきだと思うのは大島、橘田、シミッチの「中央3枚」。サブに山村。その次が脇坂くらい。これで攻守の練度を高めてみてほしいな、と思う。

で、左WGはマルちゃんでも宮城でも、なんならチャナティップでもいいけど、スピード、突破、裏抜け、ダミアンか家長をフィニッシャーとしたクロス、もしくは自力でのフィニッシュを、徹底的に意識させる。そういう形が、じつは最適解なんじゃないかと思う。

で、こうなると遠野、小塚あたりが余っちゃう。特に遠野は4-3-3のWGなのか、IHなのか、4-2-3-1のトップ下なのか、SHなのか、あるいは4-4-2のSHなのか、2トップの一角なのか。どれが最も自分の特長を強く、長く出していけるのか、プレースタイルの方向性の分岐点にいるような気がする。まあ、チャンスメイクよりはフィニッシャーになりたいタイプというのが本質だよなあ。とか。

セットプレーは、単純にチームに高さが足りないのと、SBが高い位置を取るフロンターレ対策としてその裏に起点を作ることをみんなやってきてCKを取られやすいし、IHも高い位置にいて後ろ向きの守備が多く、プレスバック時にファールを犯してFKを与えやすい。それは狙われてると思う。2ボランチじゃないアンカーシステムの弱点でもある。

大雑把に、すべては前がかりなシステムの弊害だと思うので、対策は、とにかくSBは守備力向上、CBはとにかくスピード重視で、さらに前がかりに前へ、前へアタックして、もう1枚のCBがカバーというのしかない。危ういけど、それが攻撃的ってことなんだと思う。

なんてことをつらつら考えながら書ける余裕があるって、なんと素晴らしいことか(笑)。明日の中止はまあ残念ではあるけど、台風みたいだし、負けたあとでもあるし、一息ついて。週末のガンバ戦は、いいゲームが見られるといいな、と思う。

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『優駿』7月号 [競馬]

『優駿』7月号、6/24(金)発売です。



ダービーの詳報がどどーんと載ってるこの号。なんとドウデュースの松島正昭オーナー、そして武豊騎手にインタビューして、それぞれ記事にしています。

松島オーナーは初めてお会いしたけど、いやあ、本当に自然体の、楽しい方だった。話してると、なんかもう友達になっちゃったような錯覚に陥る感じ。そういう人柄を、うまく記事に込めようと頑張ってみました。

武豊騎手も、めちゃくちゃいいインタビューができたと自負。ドウデュースについてはもちろん、ダービーのレースの振り返りだけでも面白い言葉がたくさんあって、読み応えあると思います。ぜひ。

あとはソダシの勝ったヴィクトリアマイルの詳報も。当日、現場で起こったこと、いた人が感じたことをできる限りきちんと書き残す、ということに注力したつもり。

こういうレポート記事は、プレビューとはまた違って、十年、二十年経ってからも参考にするため読み返される可能性をリアルに感じられるところがある。そういうことも考えながら、書いてます。

あとはアニメ『群青のファンファーレ』の連載も続いてるので、こちらもよろしくどうぞです。

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Number Web「地方競馬でケンタッキーダービーができないか」 [競馬]

珍しく連日の更新になってます。Number Webに書いた記事が今日、上がりました。

https://number.bunshun.jp/articles/-/853159

記事は、地方競馬の「ダービーシリーズ」について書いたもの。北海道・静内のグランド牧場や地方競馬全国協会に取材してます。

すごくいい取材ができて、できすぎちゃって捨てる箇所がなくて書く時に困り果てて、こんなことならすごくいい取材じゃなくてもよかったのに、と誰を恨んでるのかよくわからない本末転倒な悔やみ方をするくらい、中身の濃い記事になったと自負しております。よかったらご一読を。
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『優駿』6月号 [日記]



『優駿』6月号、本日、5/23(月)発売です。ダービー特集号で、いつもよりちょっと発売日も早くなってます。

今回は、ダービー出走馬に関わる部分をいくつか書かせてもらった。

まずは皐月賞の詳報。当日の結果に繋がったさまざまな機微をできるだけ拾って記したつもりで、それがダービーへ向けての各馬の記事の前フリというか、前提になっていたりして。

勝ったジオグリフと2着イクイノックスについては、木村哲也調教師に取材。皐月賞までの道程の裏話的なものを知ることで、皐月賞の結果に得心し、じゃあダービーはどうなのか、という思考に繋げるつもりでまとめた。

ダノンベルーガについても、堀調教師の取材記事が実現した。馬の特徴、皐月賞の敗因といった「理」の部分と、この馬を預かって育てることへのやりがい、意気込みのような「気」の部分を、ちゃんと一致させられたと思う。

あとは「群青のファンファーレ」の連載も。登場人物が多くて展開も速いので、週に1回の放送を見たり見逃したりしてるとうまく入れないんじゃないかとも思うので、マジでこういう記事で復習もしくは予習して見ると、ぜんぜん違うと思う。

それにしても。騎手や調教師といった関係者っていうのはたいてい、GIに出るような馬の力関係やそれぞれの長所、短所はだいたい掴んでるものだけど、若い馬になるほど、未知の部分は大きくなる。

で、ダービーはその関係者たちですら「やってみるまでわからない」部分が大きく残った最後のレースで、そして勝ちたい気持ちが最も大きいレースでもある。だから面白いんだよなあ、と、そういう当たり前のことに毎年、思いを馳せることになる。国際レースなんかの面白さも、そういう類いのものなのかな。

取材をしていて嬉しい気持ちになるのは、こっちがわからないことに明快な答えをもらった瞬間はもちろんだけど、その反対に、こっちがわからないことを、その当事者もわからないんだと知ったとき。そして、だからレースが楽しみなんだ、と思っていることを知ったときだったりする。

ともかく、そんなダービーが、今年もやって来る。

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